用語の定義

設計

設計とは、「設計図書」を建築士が責任をもって作成すること、と定義されています。

工事監理者

工事監理者とは、工事を設計図書と照合してそれが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認する建築士のこと。

設計図書

設計図書とは、建築士がその責任において、建築物の工事のために作成した図面や仕様書のこと。

【解説】

建築基準法では、極めて簡単に定義されています。それは、建築士の責任でという部分があるからなのです。
建築士については別の法律建築士法で規定されているので、「建築士の責任」ということで建築基準法では、深く規定していません。
しかしそれでいいのでしょうか、建築士という国家資格に対して大きな不信感を生むような事があったのは、数年前の事です。

もっと、建築士の責任の範囲や業務について具体的にすべきではないかと思います。

正式な設計図をご覧になったことのある方は分かると思いますが、設計図には設計者の氏名や建築士の登録番号が記載されています。用語の定義では建築士の責任で設計図書を作成した者が設計者となっています。しかし、設計図に記載されている建築士が設計図を作成するとは限らないのです。
別の人が作成した設計図を、建築士資格を持った人が「自分が設計しました」として、氏名の記載や押印をしているケースがかなり多いのです。別の人が作成した設計図書を、責任のある建築士がチエックして設計図書としてまとめられます。

ところが、忙しくてチェック出来ない図面でも、建築士の氏名が記載され押印されます。

見た目は、建築士が作成した図面ですが、実際には建築士が作成した図面ではナイ!

いかがでしょうか?この現実。つまり、国家資格の建築士にいかにも大きな責任を持たせているように見えますが、実際には無責任体制が生まれる原因になっています。

そこで、現実を反映させて、設計図を作成した者・設計図をチェックした者、それぞれが建築士としての責任を担い、氏名を記載する。工事監理者も同様に、実際に現場に行って監理を行う者を明確にすることにしてはどうでしょうか。
また、実際に図面を作成する者が建築士でない場合がかなりありますので、「建築士補」という制度を作り、建築士でない場合にも一定の責任を持たせるようにしてはどうでしょうか。

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