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注文住宅の平均坪単価とハウスメーカーの住宅価格の決まり方

住宅を建てる際によく言われる“坪単価”ですが、工事費の目安を計算するのにたいへん便利な指標ですが、地域によっても異なりますし、住宅会社によってもかなり違います。都道府県でいうと宮崎県が最も安く、東京都が最も高いという結果が公表されています。

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全国都道府県別の注文住宅平均坪単価

2017年の住宅着工統計が政府統計の総合窓口に公表されています。
都道府県別の注文住宅の坪単価の一覧です。
坪単価は着工した住宅のすべての工事費を合計した予定価格から算出したもので、ハウスメーカーのパンフレットなどに掲載されている別途工事など、通常は必ず行う工事を含んだトータルの工事費を面積で除した単価です。

都道府県 坪単価
北海道 60.7万円
青森 55.4万円
岩手 60.7万円
宮城 62.0万円
秋田 57.1万円
山形 58.7万円
福島 64.0万円
茨城 60.4万円
栃木 60.7万円
群馬 61.4万円
埼玉 62.4万円
千葉 65.0万円
東京 71.3万円
神奈川 70.3万円
新潟 60.1万円
富山 60.4万円
石川 60.1万円
福井 58.1万円
山梨 62.0万円
長野 64.7万円
岐阜 64.0万円
静岡 66.0万円
愛知 68.3万円
三重 65.3万円
滋賀 59.7万円
京都 61.1万円
大阪 61.1万円
兵庫 61.7万円
奈良 61.1万円
和歌山 59.1万円
鳥取 59.4万円
島根 60.7万円
岡山 65.7万円
広島 63.4万円
山口 62.0万円
徳島 56.1万円
香川 60.4万円
愛媛 56.8万円
高知 60.7万円
福岡 60.4万円
佐賀 59.4万円
長崎 56.8万円
熊本 57.4万円
大分 58.1万円
宮崎 52.8万円
鹿児島 57.1万円
沖縄 69.6万円

以上は平均坪単価ですが、ハウスメーカーや工務店など住宅会社によって開きがあり、52万円~71万円が注文住宅の坪単価と考えるのがいいのではと思います。

ハウスメーカーの価格のしくみ

ハウスメーカーによって住宅の坪単価が大きく異なることが多いのですが、その理由は価格設定の方法が各社異なるからです。ところが、その中に一定の方式も実はあるのです。
ハウスメーカーの住宅価格は、原価+粗利益の合計ですが、それぞれの割合は以下のグラフのようになります。
住宅価格

粗利益が700万円も・・・・・
と驚く人がいるかもしれませんが、このぐらいの粗利益が無いと、ハウスメーカーは経営していけません。

粗利益からは次のようなものが支出されます。

  • 工場設備・機械器具の減価償却費
  • 工場 水道・光熱費
  • 営業・設計・工事管理スタッフ人件費
  • 現場管理交通費・車両費
  • モデルハウス運営費
  • 宣伝広告費
  • 一般管理費
    • 管理スタッフ人件費
    • 交通費・通信費
    • 事務所家賃
    • 事務所 水道・光熱費
    • 賞与準備金
    • 保険代

以上のような費用が支出されて残ったものが、利益となっています。

坪単価52万円代~71万円代の違いは

ハウスメーカーによって、坪単価に開きがあります。
どうしてそのような違いが出るのでしょう?

大きく分けると、使う材料・部品のグレードが異なり原価が違う場合と、粗利益率の違いがあります。

1,300万円の原価が10%ダウンし、粗利益率を25%とすると次の表のようになります。

A社 B社
原価 1,300万円 1,170万円
粗利益率 35% 25%
粗利益 700万円 390万円
住宅価格 2,000万円 1,560万円
坪単価 62.5万円 48.75万円
坪数 32坪 32坪

少しパーセンテージを変えただけなのですが、大きく違います。
粗利益の%が少なくても、経費が少なくなっているハウスメーカーは、充分経営をやっていけます。

坪単価には、使っている材料・設備といったグレードの違いと、会社内部の体制によって変わる経費が反映されているわけですが、高いからいいとも言えませんし、安いから悪いとも言えません。
建主さんの予算と、総合的にハウスメーカーを評価した結果、納得のいく価格であると判断できるかどうかです。

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