そこで「これだけは譲れない」という優先条件が必ずあります。ところが、優先条件の決め方を間違うと後々、後悔することにもなりかねません。
ここでは、住宅選びに失敗しない優先順位の決め方についてお話します。
立地条件は20~30年後を考えて検討する
駅まで徒歩10分以内の最高な立地!
誰もが望みそうな条件です。優先順位から言っても上位の方です。
ですが、本当にこの条件は絶対条件でしょうか?
立地条件の考え方については、「新築住宅の敷地にする土地の選び方と注意点について知ってほしいこと」に書いたようなことも大事なポイントです。
さらに、20~30年後には家族とか仕事とか健康面とか、身の回りに大きな変化が必ず訪れます。その時に住まいを売却する事情というものが出てくる可能性が非常に高くなります。
そこで、そんな時に、転売しやすい立地条件かどうか・・・という視点で是非物件を検討してほしいと思います。
30年後の社会とは、ものすごく変わっているものです。以前こんなニュースが掲載されていたことがありました。時が経つとこんなにも社会が変わってしまうという一例です。
東京・新宿区の大規模都営団地で、住民の過半数が65歳以上となる超高齢化が進んでいることが、同区社会福祉協議会の調査で6日分かった。高齢化に加え建て替えで高齢者が集中したことが原因で、高齢化率トップの群馬県南牧村並みの「限界集落」が都心に生まれたことになる。区社協は孤独死の増加も心配されるとして、対策に取り組み始めた。
大都会 東京のど真ん中に生まれた限界集落。
予想できなかったわけではありません。予想しようとしなかっただけだと思います。
間取りは生活の形を表したもの
2LDKとか3LDKとか言われる間取りタイプですが、住宅を探すときにはほとんどの人が間取りタイプを先に決めています。
家族構成によって間取りタイプを決めるのが一般的ですが、生活のスタイルによってマッチする間取りは変わります。
在宅勤務や副業といった家庭と仕事場がいっしょになる方も最近は増えてきていますが、単にリビング・ダイニングの他に家族分の寝室があればいい・・・こんな時代ではないように思います。
そして、10年後20年後には生活スタイルの変化によって、望ましい間取りは変わります。その時に、簡単に間取りが変えられる構造になっているとすごく理想的です。
最近の住宅には、そのようなニーズを意識したマンションや戸建住宅を目にするようになりました。
つまり、将来の変化に対応できる住宅
こんなキーワードで物件を検討してみたらいかがでしょう!
メンテナンス費用も考えた資金計画
住宅取得には、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。物件検討では、住宅ローンを含めた資金計画が大事なことです。
売買価格の他に諸経費もかかります。住宅ローンでは、諸経費も含めた住宅ローンが可能ですので、必要資金の100%を住宅ローンでまかなうことも少なくはありません。
利用する住宅ローンの金額が大きくなると、返済金額もそれなりになっていきます。
住宅ローンの審査では、年収に対する年間返済額の比率がひとつの審査項目になっています。
返済比率を満たす年収があれば希望した金額の利用は可能ですが、実は、住宅ローンの返済以外に毎月必要となる費用があります。
固定資産税・都市計画税はもちろんですが、住宅の維持メンテナンスに必要となる費用です。
分譲マンションの場合には、修繕積立金が定められており、管理組合に支払うことになりますが、戸建住宅にはそのような制度はありません。ところが、戸建住宅の維持メンテナンスは、30年間で400万円の費用が必要です。
1ヶ月に均すと11,000円ほどになります。
返済金額+固定資産税+修繕積立金=毎月必要な費用
年収に対して無理のない金額になっているかを検討して下さい。
少しでも無理を感じるようであれば、物件の再検討をする勇気を持って下さいね。
立地・間取・資金計画、3大条件は必ず満たそう
- 立地条件は20~30年後を考えて検討する
- 間取りは生活の形を表したもの
- メンテナンス費用も考えた資金計画
この3つの条件を最優先にして物件を検討した結果、具体的な物件が見つかると、あとは、プラスアルファの条件を満たすかどうかの検討です。
プラスアルファの条件は、必ずしも満たす必要はないと気軽に考え、検討した結果、最後まで残った物件を第一候補と考えて商談を進めていってはどうでしょうか。
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