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貸している住宅の家賃が滞納になり住宅ローンが返せない

住宅ローンを利用して購入した自宅、数年経った頃に転勤となり家族全員で引越すことに。
移転先では賃貸マンションに入居することに、勤務先からの住宅手当では足りないので、自宅を貸して家賃で住宅ローンを返済するつもりが、入居者の家賃滞納がたびたびあり、このままでは住宅ローンの返済ができなくなってしまいそう。
こんなことにならない為に、事前の対策を解説します。

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住宅ローンを遅延してからでは方法が無くなる

結論から言うと、住宅ローンの返済が遅れるようになってしまうと、ほとんど方法は無くなってしまいます。

このようなことにならない為の事前の対策が次のようなことです。

  • 住宅ローンのリスケジュールが出来るよう金融機関との信頼関係を維持する
  • 入居者からの家賃は確実に集金できる方法を講じる
  • 家賃の滞納に備え余裕資金を準備しておく

順に説明していきます。

金融機関との信頼関係を維持する

万が一住宅ローンの返済が難しくなりそうな場合、銀行に相談して返済条件を変更する方法があります。リスケジュールと言いますが、返済年数を延長したり、一定期間を元金据置にして金利だけ支払いするなどの方法です。

*詳しい方法は下のページをご覧ください。

リスケジュールで返済方法を見直してみる
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リスケジュールを行うにしても銀行との信頼関係が前提です。

  • 返済遅延があり連絡しても応答が無い
  • 連絡文書を送ると“宛先不明”で戻ってくる

このようなことがあると、信頼できない借手とレッテルを貼られ、要注意債務者になってしまいます。

本来、住宅ローンは“自分が住むための住宅の購入”するのが目的です。
転勤や親の介護など、自宅から転居するやむを得ない事情により、引越しをするケースもあります。厳密には貸付条件に違反するのですが、銀行は必ずしも問題視しないケースが多いようです。

やむを得ない事情により引越しをする際には、銀行に届けを出すことが必要です。また、引っ越しして空き家になった住宅を、賃貸住宅として使用するのは目的外使用になってしまいます(例外もあります)。

住宅金融支援機構の住宅ローンは賃貸住宅としての使用を認めています。

転勤で家族全員が引っ越すことになり、賃貸住宅として使用する計画が持ち上がった時点で銀行に相談し、後々問題の起こらないようにするべきです。

  1. 住所変更届を提出するだけでよい
  2. 住宅ローンを賃貸用ローンに切り替える
  3. 別の金融機関の賃貸ローンに借り換える
  4. 賃貸住宅としての使用をあきらめる

銀行の対応によって以上のどれかになると思いますが、銀行にとって“住宅ローンの借主がいつのまにか引越ししていた!”という状況は絶対に避けた方がよいと思います。

入居者からの家賃は確実に集金する方法

入居者からの家賃が、毎月きちっと期日までに集金できれば何の問題も起こりません。
賃貸住宅として貸す時にそのような対策を講じるのも方法です。

  • 家賃保証会社の家賃立替払いを利用する
  • 上場企業など信用できる会社の法人契約にする
家賃保証会社の家賃立替払い制度
賃貸業界では保証会社の利用はかなり広まっています。
背景には、入居審査のノウハウがあることや、滞納事故があった時の訴訟支援が整っており、貸主のリスク負担を軽減できるメリットがあります。
家賃保証会社の中には、過去に倒産した企業もあり絶対安心とも言えないのですが、より安定経営を行っている保証会社を選択して利用することが大切です。
法人契約の借家人に限定する
会社が社宅として借り上げて社員が入居するパターンの賃貸契約もあります。法人契約と言いますが、法人であればどんな会社でもよいとはなりませんが、上場企業クラスの信頼性のある会社であれば安心です。
ただし、法人契約そのものの件数が少ないので、入居者をみつけるまでは時間がかかると思います。

家賃の滞納に備えた余裕資金を準備

家賃の滞納があったからと、すぐに賃貸借契約を解除して退去してもらうことはできません。
賃貸借契約書には、例えば“2ヶ月以上の延滞があった場合は契約を解除”などの条項があったとしても、借地借家法によって入居者の居住権は強く守られています。

訴訟によって契約解除と退去・引渡命令を勝ち取る為には、ある程度の滞納期間(3ヶ月超など)が無いと裁判所が認めない場合もあります。
裁判で勝訴しても、必ずしも入居者が素直に退去するとは限りません。その場合は強制執行の手続きに、さらに費用と時間がかかります。
その間、家賃はまったく入ってこず、また、退去してくれたとしても残置物があり、ゴミの処理に数十万円もかかるというケースもあります。

“家を貸す”のは立派な事業です。“転勤している間だけ誰かに貸そう”といった安易な考え方でスタートすると、とんでもない損害を蒙ることもあります。
賃貸事業のリスクをよく考えて決断するようにしましょう。

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