システムキッチンの天板は、大きく分けるとステンレス製と人造大理石があります。キッチンをリフォームする時の、天板の種類と選び方について解説しています。
人造(人工)大理石には種類があります
ひと口に人造大理石と言っても、材質によって種類があります。
日本で最初にキッチン天板に人造大理石が使われるようになった頃に登場したのが、デュポン社のコーリアンという商品名の人造大理石です。
コーリアンの材質は、アクリル系のメタクリル樹脂というものです。
人造大理石の中では最も品質が良く、建築素材として様々な分野で使用されています。
アクリル系の人造大理石よりも、もっとコスト的に使いやすくしたいとの要望から生まれたのが、ポリエステル系の人造大理石です。
アクリル系に比べると
- 深みがなく外観的に劣る
- 紫外線によって変色する
- 汚れが落ちにくい
- 耐衝撃力が劣る
- 傷がつくと補修が難しい
といった欠点があります。
このような欠点を補う為に
- ポリエステルにアクリルを混ぜる
- ガラス繊維で強化する
などの工夫が行われて、様々な人造大理石をショールームなどで見ることができます。
キッチン天板の材質は何がよいのか?
さてそれでは、システムキッチンの天板は何がよいのでしょうか?
最近はアイランドキッチンを採用することも多く、キッチンのレイアウトによっては、人造大理石以外は考えられないといったこともありますが、選択条件としては次のようなことを検討してほしいと思います。
- 流し台の本質は作業台である
- 過酷な使用もありうる
こんなことからステンレストップのほうが望ましいという考え方が出てきます。
一方、インテリアデザインの要素として、キッチンのワークトップを考えるというケースも多く、その面では、ステンレストップは味気がないということも言えます。
本質的には作業台であるということから、傷つき汚れるのがキッチンワークトップの宿命です。
アクリル系の人造大理石であれば、傷ついた場合には、コンパウンドで入念に研磨することによって、元に戻すことができますが、それなりに費用がかかります。
ポリエステル系の人造大理石やステンレストップでは、傷がついたらそのままとなってしまいます。
傷つくのが当たり前のキッチン天板・・・さて、どの材質にしますか?
キッチンカウンターの素材に徹底的にこだわる
キッチンワークトップの素材をもっとこだわるケースもあります。
- ダイニングテーブルと一体となった木製カウンター
- プロ仕様のステンレスキャビネットとステンレスワークトップ
- デザインと機能性を追及したステンレス無垢板
- 耐久性に優れたコンクリート製ワークトップ
- 柔らかい雰囲気を出すタイル張りのカウンター
このような事例があり、いろいろなバリエーションが考えられると思います。
キッチンはリフォームの中では一番楽しいテーマです。生活の中心でもあるし、一番複雑な機能性を求められる住宅設備であり空間です。
カウンター素材の選定だけでなく、次のような要素もしっかり検討したいですね。
- 収納計画
- 作業導線
- 照明計画
- リビング、ダイニングとの関連性
- リフォーム工事予算
素材によっても大きく変わる工事費です。キッチンリフォーム費用の相場は100万円~150万円と、少ない金額ではありません。予算も含めたしっかりした計画を立てたいものです。
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