家づくりに失敗する原因は思わぬところにあります。認識不足や思い違いとか、信用のし過ぎや任せっぱなしの姿勢とか、後で気がつくことばかりです。家づくりに失敗してしまう方の原因の多くは業者側にあるのですが
家づくりはどこで失敗するのか
営業マンが言っていたことと違う点がたくさんある!
こんなことがよくあります。
打ち合わせの最中に、「○○についてはどうなんですか?」と質問すると「○○は、実証済みですから大丈夫です」。「□□については?」
「□□も、大丈夫ですよ!まかせて下さい」とか言われて納得していた事が、実際に生活してみると全然違う、ということがあります。
事例として多いのは、2階の物音や暑い・寒いといった感覚的なことが多いようです。時には、電気やガス・灯油の消費量が説明と違う、といったこともあります。
生活している条件によって想定していた状況と異なる場合もあるでしょうし、適当に答えていた場合などは非常に問題です。
後から気付いたのだが、とんでもない欠陥があった!・・・これが一番問題です。
天井裏の断熱材が入っていなかった、といったケースもありました。しかも、2年間も気付かずにいたなんてケースです。
どうして気付いたか?と言いますと・・・・・
あるアフターの件でおじゃましました。
天井裏に上ってみると、なんと断熱材が充填されていません。今さら断熱材が入ってないとはいえませんので、アフター工事のついでに断熱材充填工事をしてしまいました。
こんなケースは、当然あってはいけないケースですが、特にトラブルも無く、結果オーライというものでしたが、構造的な欠陥は深刻です。
これも過去に実際にあった事例です。
私担当の現場に近所の方が時々見に来られます。
ある日、大工さんに「相談したいことがあるのだけど?」とのこと。
後日、その方のお宅におじゃましてお話を伺うことになりました。
そのお宅は在来木造工法。建売住宅を主にした某ビルダーの住宅を1年前に購入したとの事でした。
住んでから気が付いたことですが、構造部材としては大変重要な「筋交い・火打ち梁」が取り付けされていなかったのです。
小屋裏に上がって調べたそうです。
私も、上がってみました。外壁側の断熱材をめくると確かに筋交いが全然ありません。火打ち梁も見当たりません。
「現在、ハウスメーカーと交渉している」との事でした。
結果としては、ハウスメーカーがその住宅の買い戻しをし、その方は改めて私が担当して、別の土地を求め、今度は私の設計による注文住宅を建てられました。
このケースは稀なことですが、ハウスメーカー側が全面的に非を認めて買い戻しに応じました。
請負工事に関する裁判では、ユーザー側が全面的に勝訴するケースは非常に稀です。ほとんどは和解調停が行われて何となく決着が付いてしまう。あるいは、工事代金の未払いをめぐる裁判では、ユーザー側の言い分はあまり認められません。
いずれにしても、裁判で争うようなことになってしまうと、楽しいはずの家づくりが、何とも後味のわるいものになってしまいます。
以上、失敗したと感じる時を、具体例をあげてお話しましたが、失敗となってしまう原因をまとめてみますと・・・・
家づくりが失敗する原因
- 担当者の知識・経験不足
- 担当者の人間性
- 会社自体の体制
- 下請け等を含めた工事体制
- お客様の思い込みや勘違い
- 設計段階の時間不足
- お客様と担当者の意思疎通の不足
こんな原因が考えられます。
間違いが多いのが人間です、完璧なことはありません。チェックの繰返し・・・・これが必要です。