内装リフォームを楽しむ方法のひとつがDIY、珪藻土なら環境にもやさしいし、調湿作用や抗菌作用など、室内環境にはよい材料だと言われています。自分で塗るためのポイントを整理してみました。
珪藻土を自分で塗るには
珪藻は海や湖の中で生育する藻の一種です。水の中で死滅すると水底に沈殿し、やがて有機物の部分は分解されて無機物が残ります。無機物のほとんどは二酸化ケイ素で、化石のような状態となります。この化石を粉砕したものが珪藻土となります。
粉砕は、珪藻の殻を壊さない程度の大きさで行います。この殻は多孔質であり、その無数の穴が調湿効果や消臭効果を生みだしています。
用途としては、土壌改良剤や絶縁材・研磨材として使われてきましたが、土壁材料として使用されるようになって20年ぐらいは経っています。
腕の良い職人さんが塗ったような珪藻土の壁、素人でもそんなに難しいことではありません。
プロと素人の違いは、段取りです。
段取りとは、前準備のこと!珪藻土を壁に塗る! その前にやるべきことは・・・・
床や巾木の養生です。床や巾木に珪藻土が落ちて汚れないように、養生をします。
この写真は、塗装屋さんが使う「塗装用養生フィルム」です。
テープが付いていて、巾木の上にテープの部分を貼って、床にビニールシート部分を広げます。
ホームセンターで販売されていますので、養生をしっかりやったところで、珪藻土を塗りましょう。
モルタルの左官とは異なり、コテむらが何とも言えない味わいとなりますので、好きなようにコテにとった珪藻土を壁面に塗ってください。
最初のうちは、下に落す量の方が多いかもしれませんが、慣れてくれば上手になります。
最初は、目立たないところから塗りましょう。そこで、練習をして自信が付いたら?思いっきり行きましょう。
何よりDIYです。素人くささが持ち味です。
塗り終わったら、1日経ってから養生を剥がしましょう。
まだ、乾かないうちに養生を剥がそうとすると、せっかくきれいに塗ったところを傷つけることもあります。
多孔質の珪藻の殻はやがて、ほこりや空気中の微小な物質が入って、穴は埋まってしまいます。
いつまでも、調湿効果や消臭効果があるわけではありません。これは、炭も同じです。
汚れが目立つようになったら、またDIYで塗りましょう!!
似ているけれど漆喰の方が難しい
珪藻土によく似た材料に“漆喰”があります。
漆喰の原料は“石灰”なので、やはり天然のものです。
以前は壁の材料と言えば漆喰が主流でした。
施工方法は珪藻土と同じように左官工事になります。
施工に関しては漆喰の方が難しいと言われますが、最近は素人でも簡単に塗れる材料が売られています。
調湿効果などは珪藻土に比べると劣りますが、珪藻土と違い合成樹脂成分が入っていないので、100%天然素材の壁に仕上げることができます。