2階にリビングのある住宅を逆転プランと云いますが、敷地の狭い都市部や2階からの眺望が素敵な立地条件ではいいものです。丸ごとリフォームなど大規模な改築の時にはやってみたい選択肢です。
2階のリビングが注目される理由
リビングルームが2階にある住宅やモデルハウスを見たことはありますか?
2階にリビングのある家を、業界では逆転プランと呼んでいますが、30年も前から行われているプランニング手法です。
特に、都市部などの狭小敷地で使われる手法です。
日当たりや通風、隣地からの圧迫感の解消などを考えて2階にリビングルームを配置するのですが、天井を屋根なりに勾配を付けたり、天窓を付けたり、デザインの変化を楽しめる手法です。
冬はリビングのある2階が暖かく、夏は寝室がある1階が涼しくなり、意外と快適な住環境を作り出す効果があります。
現実に、首都圏でこのようなプランニングの住宅を建てて、エアコンを設置していないお客様がおります。
都市部だけでなく眺望の良い海岸の高台に建つ別荘など、2階リビングが似合います。
外部からの視線を気にすること無く、開放感のある大きな開口部を設置したり、夜の海を楽しんだりと、2階リビングだから可能になる演出効果が生まれます。
2階リビングは丈夫な家!
リビングルームは大きな空間になるので、柱間が広がります。逆に個室は柱間が狭くなり、壁の量が増えることになります。
耐震上は、1階が2階より壁が多い方が有利となり、開口部も2階の方が大きくとることが可能であり、これも耐震上は有利です。
2階がリビングになると、キッチンも当然2階になります。
キッチンは火を使う部屋ですので、内装制限を受けます。つまり、不燃材料で壁や天井を仕上げなければなりません。ところが、2階のキッチンは、上に部屋が無いので(3階建ては別ですが)内装制限を受けません。
木の羽目板や布・紙など、自然材料を使った燃える材料で仕上げても構いません。
キッチンばかりではなく、キッチンとつながる食堂や居間も内装制限を受けることがありますが、2階がキッチンの場合は、内装制限は受けません。
ウッドデッキは2階に!
リビングルームが2階ですから、ウッドデッキも2階に作ります。
アウトスペースの一つ、庭やガーデンは目の高さからデザインして作りますが、上から見下ろすのはまるで視点が違って、これまでに無かった発見があったりします。
眺望の良いところではなおさら、ウッドデッキからの眺めは別物になります。
狭小敷地では、2階のウッドデッキは、廻りからのプライバシーが何となく確保されている感じがして、開放感を味わうことが出来るので2階リビングはいいものです! 考えてみて下さい!!