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分譲マンションに資産価値はあるのか疑問に思う時

住宅を購入する時にはいろいろと考えるポイントがありますが、家族の生活の拠点でもあるし、資産としての見方もあります。ここでは、新築分譲マンションの資産価値について、戸建住宅との違いとか考えてみます。

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土地が共有なのが大きなポイント

分譲マンションを資産としてみた場合、その資産の内訳は次のようになります。

  • 専有部分である住戸の内部
  • 共有持ち分がある建物の共用部分
  • 共有持ち分がある建物の敷地

資産には金額的な評価がつきものですが、分譲マンションの場合の資産評価は、建物と土地の評価額を計算してその合計が評価額となります。この式は戸建て住宅でも同じです。
ところが、戸建と異なるのは、土地の所有権は持分比率による共有となっている面が、資産として分譲マンションを考える時の大きなポイントです。

例を挙げると

総戸数が60戸のマンションの場合、1戸あたりの面積を20坪としますと合計1200坪の専有部分面積となります。共有部分も含めた延床面積は約1500坪です。容積率400%の商業地域に建っていると仮定しますと、敷地の面積は約400坪ぐらいです。
一戸当たりの敷地の持分面積は6.67坪しかないんですね。
土地の単価が坪あたり100万円の所だとすると、土地の分の評価額は667万円ですから、郊外の住宅地に建つ一戸建てに近い感覚です。

建替えが簡単にできない

土地は共有ですが、建物の共用部分も共有です。共用部分とは

  • 正面玄関や玄関ホール
  • エレベーターや階段
  • 各戸の床・壁・天井の構造体部分と窓や各戸の玄関ドア
  • 外壁や屋根
  • 給水や排水の本管部分

以上が共有部分ですが、自分の好きなようにできる専有部分というのはすごく限定されています。
具体的にいうと、床・壁・天井の内装仕上げ部分と、キッチンや洗面化粧台などの住宅設備といったものが専有部分になります。

専有部分は傷んだり古くなったりしたら修繕工事は出来ますが、共有部分の修繕工事は勝手には出来ません。
共有部分の修繕は管理組合が計画を立て、管理組合の決議によって工事は行われます。
そして建替えとなるともっと難しくなります。老朽化などによって建替えが必要となった場合、区分所有者全体の4/5の同意が無いと建替えは出来ません。

分譲マンションの資産価値は?

分譲マンションは一戸建てと異なり

  • 土地が共有である
  • 簡単に建替ができない

この二つの特徴が資産価値を考えるうえでポイントになります。
一戸建ての場合には、建物が古くなって価値が無くなったとしても、最低限の土地の価値は残ります。ところがマンションの場合は、土地は共有なので土地だけの資産価値は無いと言ってもいいでしょう。何故なら共有では自由に譲渡ができないからです。

簡単に建替えが出来ないということも、分譲マンションを資産として見た場合の大きな問題点です。

建替え決議の4/5というのも問題ですが、もっと問題なのが空室や世帯の高齢化です。

空室になっている部分の所有者には建替えを求める必要は無いでしょうし、世帯が高齢化し継承者がいない場合なども建替えを求める必然性が少なくなります。
マンション全体の老朽化が進むと、転売も難しくなります。

分譲マンションは、30年後を考えると購入時と比べると、様々な条件が大きく変化することになります。その変化を予測して物件を選択する必要があるのです。

30年後を5つのリスクから考える

30年後に後悔しないマンション購入のチェックポイント
分譲マンションや中古マンションを購入するときには5つのリスクを回避できるかどうかを考えます。5つのリスクを回避できる見通しがあればよいが、ひとつでも見通しが無い場合は購入を見送った方がよいでしょう。新築マンションなら50年後、中古マンションなら30年後を考えてみましょう。

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