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競売に参加して住宅を割安な価格で取得する方法

中古住宅を割安に購入する方法として、競売が最近注目されてくるようになりました。
以前は競売というと、専門の不動産会社の独壇場でしたが、住宅ローンの利用が出来るようになってからは、個人が競売に参加するケースも増えています。

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裁判所が行う競売のしくみ

競売とは、債権者が債務者の債務不履行によって、本来は期限内に回収できるはずだった債権を、債務者が担保提供した不動産を競争入札によって売却して、債権を回収する目的で行われます。

もう少し分かりやすく言うと、住宅ローンを貸し付けていた金融機関が、滞納になってしまった住宅を強制的に売却することによって、貸金を回収する目的で行うことを競売と言います。

競売は、債権を保有している金融機関が裁判所に申し立てることによって始ります。そして次の図のような感じで進んでいきます。

競売の流れ

競売にどのような物件が出てくるのかが分かるのは期間入札開始になってからですが、もう少し早く分かる方法があります。それは配当要求公告の時です。
期間入札開始になると競売情報サイトで知ることが出来ますが、配当要求公告は裁判所に出向かないと分かりません。

配当要求公告
担保物件が競売手続きに入ったことを他の債権者にも知らせ、競売によって抵当権者が回収する債権よりも高い金額で落札された場合、他の債権者は配当要求をすることによって、債権回収を図ることが出来るようにした手続き。

配当要求公告がされてからおよそ2カ月ぐらいたつと、期間入札開始となります。
本格的な競売のスタートです。

競売情報

競売情報サイト(bit)の競売物件情報には、上の画像のようなデータが掲載されています。

赤でアンダーラインを引いた金額が大事なところです。
売却基準価格19,810,000円となっていますが、この8割つまり15,848,000円が最低の金額です。この金額を下回ると落札は出来ません。
それから、買受申出保証額が3,962,000円となっていますので、入札する場合にはこの金額を裁判所の競売専用口座に振込みします。

期間入札の期間は11日間です。入札した場合には開札期日が来るまでじっと待ちます。

開札期日が来ると裁判所では、入札された札を開けて入札金額を確認します。そして最も高い金額を入札した人が買受できる権利を取得しますが、買受人が決まるのは開札から1週間後くらいになります。
開札結果は競売情報サイト(bit)で確認できますので、自分の入札金額が1位になったかどうかは確認できます。

競売物件の買受と引渡しそして所有まで

入札で1位になると買受できる権利が生まれます。
期限までに残代金の工面をしますが、現在は、住宅ローンの利用もできます。
住宅ローンを利用する場合には、入札前に事前審査を通しておいて、落札が決定したら即、本申し込みをすると期限までには融資実行は間に合います。

競売の難しい面は占有者がいる場合の引渡

さて、競売による物件購入はここまではスムースにくるのですが、最後が問題です。
占有者がいる場合、その人がトラブルなく明渡をしてくれるかどうかです。
占有者には次のようなケースがあります。

  • 所有者本人
  • 所有者の家族
  • 所有者の親戚や友人・知人
  • 賃借人である第三者
  • 不審な第三者

どのケースの場合でも、明渡しの要求は落札した新しい所有者が行います。
賃借人の場合には6カ月間の猶予期間がある場合もありますが、それ以外占有者には法的に居座る権利はありません。明渡し交渉がうまくいかない場合には、裁判所に引き渡し命令申立を行い、最終的には強制執行という手段があります。
ですが、競売初心者としては占有者がいない物件か、所有者本人が占有していてなおかつ明渡しにトラブらないような物件を選んだほうが無難だと思います。

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