建売住宅の宣伝に作られた折り込みチラシなどの広告文書には、必ず記載しなければならないものがあります。それらの記載内容には物件を判断できるヒントがたくさん書かれています。欠陥住宅を購入しないためにも大切なことです。
広告から読み取る物件の良し悪し
建売住宅のチラシが今日も入っています。目につくキャッチコピーや、素敵な写真が散りばめられています。物件の価格も気になるところです。
今日は休みだし、さっそく見に行ってみよう!
となる前に、よ~くチラシを見てみましょう。
建売チラシのここを確認しよう
- 物件情報が記載されている部分に小さい文字で建築確認年月日 が書いてありませんか?
- 売主や事業主の宅建免許番号が書いてありませんか?
建築確認年月日は書かれていない
建売住宅の広告で、建築確認年月日が記載されていないものはありません。もし記載が無ければ、違反広告です。
建築確認が済んでいるのに、わざわざ記載せずに違反広告を出すとは考えられませんので、その物件は、建築確認が為されていません。当然、現地には何も建っていないわけです。
建築確認年月日が書かれているがナント 3年前
こんな物件もあるでしょう。では何故3年前の建築確認なのでしょう?
二通りあります。
- 売れ残っている物件
- 確認は下りたが、着工していない物件
売れ残り物件で、竣工後2年を経過したものは、中古住宅になります。
市町村で建築確認がされてから、何ヶ月以内に建築をしなければならないという規定はありませんので、古い年月日の建築確認が書かれていることがあります。
売れ残り住宅には、売れなかった理由があります。
- 価格が高かった
- 仕様がニーズに合っていなかった
- 事業主の信用が無かった
- 立地条件が悪すぎる
などの原因があったはずです。
確認がおりていたのに着工しないで、3年経ってから事業を開始した理由には
- 経営状態が悪かった
- 土地取得が3年前には出来なかった
- 宅造工事が大幅に遅れていた
など、着工できない何らかの理由があったはずです。
本当の理由はわからないでしょうが、古い確認年月日には何かアル!と考えた方がいいでしょう。
宅建免許番号からわかる会社の実績
宅建免許番号はこのように書かれています。
- 国土交通大臣(8)第00000号
- 東京都知事(2)第00000号
複数の都道府県で営業を行う会社は、国土交通大臣の免許を取得します。東京都内だけの営業であれば、東京都知事の免許です。
第00000号には、番号が記載されます。
さて、注目するのは(8)とか(2)です。
( )の中の数字は、更新回数を表します。現在は5年毎の更新ですので、(1)は 5年未満の会社という意味です。
(2)は 5年以上10年未満の会社です。
( )の中の数字によって、ある程度、会社の実績がわかるわけです。
こんなことがたまにあります。
何故こんなことがあるのか、タネを明かすと簡単です。
新しく出来た会社が、古い歴史のある会社を買い取って、宅建免許番号を引き継いだ場合、こんなことがあります。
宅建免許番号が古いからと言って、歴史のある会社とは限りません。
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