住んでいる自宅を売るにはどのような手順があり、気をつけるポイントととしてはどのようなものがあるのでしょう?
この記事では自宅を売ることになった方向けに、住宅の売却方法をお伝えします。
住宅を売却する流れ
住宅を売却するには次のようなステップを踏んでいきます。
不動産査定
自宅を売るにはまず いくらぐらい? かを知らなくてはいけません。
思っていたよりも安くなるかもしれませんし、驚くほど高く売れるのかもしれません。それを知るため不動産会社から「不動産査定」を出してもらいます。
不動産査定は地域で活動している不動産会社に依頼する方法や、不動産ポータルサイトから不動産会社を探す方法もありますし、一括査定サイトを利用する方法もあります。
査定価格は “必ず売れる価格” を不動産会社が提示するものではなく、実際に売れる可能性のある価格よりも高くなるのが一般的ですが、おおよその “相場観” を把握することはできます。
また不動産査定は1社限定にせず、複数の会社から出してもらうほうが客観的であり、なおかつ不動産会社の選別をするにも役立つ方法です。
仲介不動産会社の決定
査定を出してくれた会社、あるいは査定は依頼していないけれど以前から気になっている会社があれば、その中から売却を依頼する会社を選びます。
この時に選ぶパターンとしては2つの方法があります。
- 1社に限定する
- 複数の会社に依頼する
査定価格の高低はあまり関係ありません。
高い査定を出してくれた会社が必ずしも高く売ってくれるわけではありません。逆に安い査定価格の会社が高く売ってくれることもあります。
安い価格の会社に仲介を依頼して、査定よりも高い価格で売出すことは全く問題なくできることなので、査定価格の高低で会社を選ぶのは止めましょう。
1社に限定できない場合は複数の会社に依頼する方法がベターです。3か月間ほど売却活動をやってもらい、そのうえで1社に絞るといった考え方もあるのです。
不動産会社を決めたら「媒介契約」を締結します。この時に、最初に売り出す価格を決定します。媒介契約の方法には3種類あります。
- 専属専任媒介契約:1社限定で売主が自主的に販売活動することはできません
- 専任媒介契約:1社限定ですが売主が自主的に販売活動するはOKです
- 一般媒介契約:複数の会社と契約することができ売主の自主的な販売活動もOKです
販売活動
媒介契約を締結すると不動産会社は販売活動を開始します。
- 販売用の資料作成
- レインズへの物件登録(一般媒介契約の場合は任意)
- 自社のサイトやポータルサイトへ物件登録
ここまでは不動産会社が必ず行うことです。
さらに、折り込みチラシ・情報誌・新聞などPR媒体を活用し、オープンハウスの開催など、さまざまな方法で依頼を受けた物件の売却をすすめていきます。
購入申込~取引条件の調整
販売活動をすすめていくうちに「買い手」が現れます。つまり「購入希望者」です。
買い手の条件と売主の条件が合意できるようであれば、売買取引をすすめていきます。
まず買い手が現れると「購入申込書(買付証明書)」が、媒介契約を締結した不動産会社(「元付」と呼んでいます)に届きます。元付業者が直接物件案内などをした場合は、元付業者の事務所で購入申込書に記載するのが一般的です。
元付業者ではない他の不動産会社(「客付」と呼んでいます)が買い手を見つけた場合には、客付業者の事務所で購入申込書を記載し、客付業者からメールやFAXで申込書が送られてきます。
購入申込書には次のようなことが記載されています。
- 購入価格
- 引渡し希望日
- 融資利用
重要なのは「購入価格」です。
売出価格と同じであれば売渡しに合意できますが、売出価格を下回る価格の場合に売主の判断が求められます。
を考えなければなりません。その結果でた結論を買い手側に伝えその反応を待ちます。このようなことを 1回~数回行い、最終的に価格が折り合うとそれが「成約価格」になります。
この間のプロセスでは仲介する不動産会社が相手側とやり取りするので、買い手と売主が直接交渉することはありません。
交渉がなんとかまとまると売買契約の準備に入っていきますが、結果的にまとまらなければ破談となり、新たに買い手を探す活動が再開されます。
売買契約~決済・引渡し
前述した『購入申込~取引条件の調整』で成約価格が決定すると、買い手は住宅ローンを利用する場合は金融機関に「事前審査」の申込をします。
事前審査が承認となれば、いよいよ売買契約の本格的な準備がスタートします。
住宅ローンを利用しない場合は、すぐに売買契約の準備に取り掛かります。
これ以降の流れについては「中古住宅の重要事項説明と売買契約」をお読みになってください。
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