分譲マンションの居間にテレビを壁掛にした間仕切りを作り、その裏側に棚板を設置して収納間仕切りを作ってみた実例です。
賃貸物件でも作れるような、床や天井や壁に一切、傷をつけないで作る方法を実践してみました。
部材を準備する
使う部材はホームセンターと通販で用意します。
- ホームセンターで用意したもの
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- 壁の柱に使用する2×4材(ツーバイ材)8フィート 4本
- 柱の上下を固定するアジャスターボルト・金具(フェルト付き)
- アジャスターボルトと床・天井との間に入れる保護材 1×2材(ツーバイ材)6フィート 4本
- テレビ壁掛金具取付下地 2×8材(ツーバイ材)6フィート 1本
- 壁の両端に取付ける枠材 1×6材(ツーバイ材)6フィート 2本
- 壁の両端に取付ける枠材 1×6材(ツーバイ材)3フィート 1本
- 巾木に使用する1×6材(ツーバイ材)6フィート 2本
- 見切縁に使用する1×1材(ツーバイ材)6フィート 2本
- 四分一に使用する松材 9×20 6フィート 3本
- 間柱に使用する1×2材(ツーバイ材)6フィート 4本
- 縦胴縁に使用する胴縁材 18×42 6尺 10本
- 棚板用の1×12材(ツーバイ材)8フィート 2枚
- 棚板用の1×12材(ツーバイ材)6フィート 2枚
- 棚板固定L型金具
- ビス類とオイルステイン
- 羽目板用かくし釘
- ネット通販で用意したもの
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- レッドシダー羽目板 78×8×2130 10枚
- テレビ壁掛用金具 1セット
部材は合計で約55,000円ぐらいになりました。
用意した部材の写真が下です。
下は後で届いたレッドシダーの羽目板
使う部材のうち④、⑥、⑫はホームセンターの加工場で所定の寸法にカットしてもらいます。
事前に部材の加工を行う
現場となるマンションの室内で加工するのは、スペースの問題や騒音のこともあるので、我が家で事前の加工をしました。
床に書道などで使う長い紙をマスキングテープで貼り付け、原寸大の大きさで間仕切り壁の図面を作成します。
垂直でまっすぐのラインを描くため、レーザー墨出し器を使いました。
柱の長さを決める為、アジャスターボルトの基準の長さを決めます。
ネジ山の長さは30㎜あるので、床のアジャスターは目いっぱい締めた状態にしてボルト長さは0に、天井のアジャスターは15㎜に設定しました。
棚板を取付ける金具はビス打ちしますが、あらかじめ下穴を明けておきます。
テレビの壁掛金具固定用の部材は柱に欠き込みを作って、はめ込みするようにしました。
間仕切りの裏側が収納棚になりますが、端の部分に掃除機を立てかけるスペースをつくる為、柱の割り付けをあえて、変えてあります。
枠材や見切り縁などの部材にはオイルステインで塗装をして、いよいよ部材の搬入準備が出来ました。
持って行く道具類もすべて用意しました。
使う道具は次のような物たちです。
- レーザー墨出し器:現場で柱の垂直や羽目板の水平を決める時に使います
- インパクトドライバー:ビス打ちや穴あけに使います
- 長定規:墨出しに使います
- コンベックス:墨出しや部材の寸法出しに使います
- 差金:部材の寸法やカットする時の墨出しに使います
- 手鋸・ドライバー・金槌・カッター・養生テープ・マスキングテープ・ビニールシート
現場での組み立て作業
いよいよ現場での組み立て作業開始です。
現場のBeforeが下の写真です。
居間とつづきになっている5畳程度のスペースがあり、一応3本引き戸を閉めると4LDKになるマンションです。
現在は、閉め切ることはなく居間の延長としてテレビを置いたり、子供のおもちゃを置いたりしています。
3本引き戸の奥に間仕切り壁を設置して、テレビを壁掛にし裏側に棚板を取付けて収納にする計画です。
まず柱を1本立てて基準にします。
柱の床部分には保護材を敷いてからアジャスターを乗せることにしました。
保護材の横にマスキングテープを貼ってありますが、柱の位置をテープの上に墨出ししています。
天井も同様に保護材を敷いてからアジャスターが当たるようにしました。
分譲マンションなのでここまで床や天井の保護を考える必要は無かったのですが、賃貸物件でも応用できるようにと、現状に傷をつけないことに徹底しましました。
柱をすべて立て間柱や胴縁を取付け、巾木を取付けて羽目板を張る準備ができたのが下の写真です。
ここまでの作業に部材の運搬と搬入を含めて1日半かかりました。
その後、羽目板を張りテレビの壁掛金具を取付けたのが下の写真です。
そして翌日、テレビを壁掛にして一応居間側の面は完成です。
テレビ台の上に右側に置いてあるのが、これまで使っていたテレビのスタンドです。
テレビでは「下町ロケット」の再放送をやっていました。
棚板の取り付けを行って、丸3日の作業が完了しました。
終わってみての反省点
柱のアジャスターをスポンジ付きのものにした為、作業途中で柱が移動してしまうことが度々ありました。
特に天井側のアジャスターがすべってしまいます。
保護材を敷いているので、スポンジの無いタイプのものでよかったと思います。
テレビ壁掛け金具用の部材に2×8材を横使いしましたが、テレビのコード類を配線する時に非常にやりづらかったのが正直なところです。
柱の本数を増やして、壁掛金具は柱に取付けるようにした方が楽かもしれません。
設計が本業の建築士が大工さんのまね事をしてみた実例です。
参考になれば幸いです。
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